アユートは、英国CHORD ElectronicsのDAC搭載ポータブルヘッドホンアンプ「Mojo」を11月上旬より発売。価格はオープンで、75,000円前後での実売が予想、直販サイトでは73,440円(税込)で販売。

    ポータブルUSB-DAC/ヘッドホンアンプ「Hugo」の世界的人気を受けて、今回の「Mojo」の開発に至ったとのことで、Hugoの価格の約3分の一の弟機ながらも、CHORDの誇る高度なデジタル技術と、Hugoで盛り込んだ、ポータブル化技術を盛り込みながらリーズナブルな価格を実現した意欲作。Hugoの性能を踏襲しながら筐体をより小型化し、電力消費も抑えたモデルにするのが大変であったとCHORD Electronics CEO ジョン・フランクス氏は語っています。

    Mojoのネーミングの由来は「Mobile Joy」で、モバイルで音楽を楽しむことを第一に考えられています。Hugoは実際にオーディオ愛好家からの評価は高くヒットしましたが、実際の使用状況としてはデスクトップが多かったそうで、そこで同社では改めてポータブルオーディオ市場に向けて本機を送り出したということです。

    最大768kHz/32bitのPCM、およびDSD256(11.2MHz DSD)のネイティブ再生をサポートするUSB-DAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプ。

    デジタル入力はmicroUSB(最大768kHz/32bit)×1、同軸デジタル(最大768kHz/32bit)×1、光デジタル(192kHz/24bit)×1を搭載。USBだけでなく一般的なデジタル入力も備えます。

    iPhone/iPod/iPadとはLightning-USBカメラアダプタを使っての接続が可能。ソニーのウォークマン「NW-ZX2」「NW-ZX100」「NW-ZX1」「NW-Aシリーズ」とはソニー「WMC-NWH10」を使用しての接続が可能となっているなど、接続可能機器の幅の広さも魅力。

    筐体にはブロック削り出しの航空機グレードアルミを採用。これもCHORDならではです。外形寸法は82W×22H×60Dmm、質量は約180gとコンパクトかつ軽量な、品位感に溢れた外観も魅力(外見については色、デザインなどに意見が分かれるようです)。本体にはLEDを備え、Hugoと同様に、そのカラーの変化で再生ソースのサンプリングレートを表示するなど人気のしかけも上位譲り。

    この価格ながら、CHORDのD/Aコンバーターの特徴であるFPGA(field-programmable gate array)を用いた独自アルゴリズムによるD/A変換を本機も採用。Xilinx(ザイリンクス)社の新世代FPGA「Atrix7」が搭載されます。HugoのFPGAは「Spartran-6 XC6SLX9」を搭載していました。FPGAに実装される、WTA(Watts Transient Aligned) フィルターデザインも搭載されているものと思われます。

    ヘッドホン出力については、最大800Ωのヘッドホンのドライブ、および1Ω未満の出力インピーダンスを実現するという強力なもので、ヘッドホンアンプとしての性能も高度に追求しています。ヘッドホン出力端子は、3.5mmステレオミニを2系統。アンバランス駆動専用。出力は35mW(600Ω)/720mW(8Ω)。

    電源には1,650mAhのリチウムポリマーバッテリーを内蔵し、最大約8時間の再生に対応。

    最初、価格、内容的にはIfi-Audioのmicro iDSDが競合機になるのではないかと思いました。そちらもハイスペックかつ多機能でプリアンプ機能もありで、もちろん音質評価も高かったからです。本機にはプリアンプ機能まではないようですが、据え置き機としても使えるのも便利です。もっともメーカーとしては本機は純粋なモバイル用途で使って欲しいようですが。

    こまでの情報で、本機はヘッドホンはアンバランス駆動で構わないユーザーが、この予算の中で買えるなかでは優秀な、接続可能対象の広いDSD対応ポータブルヘッドホンアンプ、といった印象でした。

    しかし、発売発表のニュースリリースがされた後に10月24日、25日に東京中野サンプラザで開催される「秋のヘッドフォン祭2015」のアユートブースにも出展され、Mojoの国内披露会が行われると、私の中での本機への印象は一変します。

    Mojoの国内披露会で、本機について新たな発表がありました。Mojo向けのアクセサリーも展開予定とのことでした。iPhoneと直結させられるアタッチメントや、Wi-Fi経由で接続できるモジュール、カードリーダーをMojo本体に装着してSDカード内の音楽をそのまま読み込めるアクセサリーなどを開発中であるというのです。

    これは驚きです。他社のDAPで、アンプの音質を変えたりするオプションモジュールはありますが、Mojoのオプションは機能を追加できるものです。なかでも、「カードリーダーをMojo本体に装着してSDカード内の音楽をそのまま読み込めるアクセサリー」は驚きです。これの意味するところは、本機を「DAP」として完結的に使えるということです。というよりDAPそのものになるということです!

    これは個人的には大変注目したい機種です。ポタアン界どころかDAP界の勢力図も塗り替える力を持っているかもしれません。

    出力レベル:35mW(@600Ω)、720mW(@8Ω) 出力インピーダンス:0.075Ω
    ダイナミックレンジ:125dB THD:-0.00017%(@3V)
    入力:オプティカルTOSlink×1(最大192kHz / 24bit) コアキシャル(3.5㎜)×1(最大768kHz /32bit)
    microUSB×1(最大768kHz/32bit) microUSB(充電用)x1
    出力:ヘッドホンジャック(3.5㎜)×2
    バッテリー:内蔵リチウムポリマーバッテリー(1,650mAh 7.4V)
    充電時間:約5時間(5V/1A USB-AC使用) 駆動時間:約8時間
    サイズ(W×H×D):約82㎜×60mm×22mm 重量:約180g
    同梱物:microUSBケーブル(充電用)・クイックガイド/保証書

    オーディオ機器データベース的情報。ダイヤトーンのスピーカー・DS-A7 ¥94,000(ペア・税別) 発売1995年2月

    ダイヤトーン工房50周年記念作品の第3弾として、DS-A3の基本設計を踏襲して設計されたという2ウェイ・ブックシェルフ型のバスレフ機。コストパフォーマンスの高さも狙っています。価格は4倍ほど違いますが、大きな違いはエンクロージャーの素材と大きさです。

    4cmツィーターは、アラミド繊維によるコーン型でDS-A3、A5と基本的に共通。一方、ウーハーは16cmコーン型で、アラミドハイブリッド振動板(有機繊維のアラミドと有機繊維アモルファスシリカの混繊)で、これはZAシリーズの流れからきています。バッフル版は通常のブックシェルフ型なら15mm程度ですが、42mmもあります。ユニットは42厚のバッフルに取り付け。入力端子にはバナナプラグにも対応した金メッキ端子を採用したシングルワイヤリング型。

    スペック上は現在のハイレゾPCオーディオに対応するに十分なものを持っていますし、大きさ的にも現在はこうしたスピーカーの需要は多いとは思いますが、その時期までダイヤトーンは持ちませんでした。

    しかし今なら本機の能力はハイレゾをデスクトップオーディオで楽しむ人になど生かせそうです。皮肉な気がします。別売りスピーカースタンドに対応しているのでフロア使いのほうがいいのかもしれません。

    以下のヤフオク実例を見ると、結構大事に使われて外見もユニットもエッジもきれいな中古がまだあることがわかります。きれいな動作品で4万円程度で買えるようです。

    しかしながらほとんどのDIATONEは経年経過とともにエッジが硬化していきます。特に本来の能力を十分に発揮できるようにする為にはエッジを柔らかくすることが必要でポイントです。具体的にはエッジの柔軟剤を塗布し、ダンプ剤であるビスコロイドを除去するなどです。できる人は自分でやるか処理済みの中古を買うといいと思います。

    エッジ処理の例:背面バッフルを外して、エッジの裏側からダンプ剤のピスコロイドを3回に分けて除去し(背面から除去しないと時間の経過でまた硬化してきます)、液体ゴムを塗りこんで、これも一度乾かした後、余分な部分を除去。又、ダイヤトーンエッジ軟化剤を入手し、フロント部分からも軟化作業を行います。ツィーターは前からしか作業ができません。

    ヤフオクでの取引実例から。2014年
    39,500 円    50件    11月25日
    ☆動作
    アンプに繋ぎ音出し動作確認しております。
    各ユニット全て良い音で鳴っております。動作に問題ありません。

    ☆状態
    全体的に綺麗な状態です。
    各ユニットにヘコミや破れなどの傷みはありません。
    サランネットもホツレや穴など無く良い状態です。
    あくまで中古品となりますので、若干程度のコキズや使用感はご了承下さい。

    (コキズ=2mm3mm程度のキズを指します。)
    (使用感=通常使用に伴う若干のスレキズ等を指します。)

    ☆発送
    西濃運輸 全国一律1300円×2個口 【DIATONE DS-A7】の続きを読む

    ラディウスは、イヤホンシリーズ“W(ドブルベ)”に、ハイレゾ対応の「ヌメロキャトル(HP-TWF41)」予想実売価格42,000円前後「ヌメロトロワ(HP-TWF31)」予想実売価格32,000円前後の2機種を新発売すると発表しました。11月下旬に発売。

    ドブルベシリーズは、2009年に第一弾モデル「HP-TWF11R」が登場。2011年には第二弾「W n°2」(ドブルベ ヌメロドゥ)が発売。シリーズの機種は同社独自の「DDM方式ドライバー」を搭載しているのが大きな特徴です。DDM方式は中低音域と高音域2つの音を独立したダイナミック型振動板に振り分けて同軸上に配列させる仕組み。ドライバー1つ分のスペースでデュアルドライバーを超える音響効果を得られるとしています。

    約5年ぶりに登場するドブルベシリーズの新製品がこの「ヌメロキャトル」「ヌメロトロワ」の2製品。

    2モデルとも、既存のドブルベでもおなじみの「DDM方式ドライバー」をもちろん搭載。さらに今回は高域用に新開発の12mmセラミックピエゾ振動板を採用し、大きく音質向上させたとしています。2機種とも、低域用に13mmのダイナミック振動板、高域用に新開発の12mmセラミックピエゾ振動板を採用することで、40kHzを超える周波数帯をカバーする“ハイレゾ仕様”も確保。旧度ドブルベシリーズが20kHzどまりだったことからすると大きな進化ポイントでしょう。

    そのほか、「ディープマウントイヤーピース」や「アジャスタブルサポート」も搭載。付属ケーブルは長さ約120cmでリケーブルに対応し、コネクターにはシリーズではじめてMMCX端子を採用。プラグ部は金メッキ製の3.5mmステレオミニ端子。

    2モデルの大きな違いはウーファーのダイナミック振動板。ヌメロキャトルはベリリウムコーティングを施したものを採用し、ヌメロトロワはPET振動板を搭載しています。

    どちらも、イヤホンとして高価すぎない価格でもあり、内容次第では人気モデルになるかもしれません。とくに、下下位機種の「ヌメロトロワ」のほうが、スペック、内容、機能性から見て、よりコストパフォーマンスが高いように見えます。

    ドブルベシリーズはイヤホンブームが過熱する前から、確固たる地位を築いた名イヤホンでしたが、多くの新製品やBAユニットやハイブリッドイヤホンが出てくるなか、また、高価格化も進んだなかで、モデルチェンジや新機種の追加もなかったことから、影が薄くなっていた感は否めませんでした。このままラディウスのイヤホンは終息するのかと思いきや、ドブルベシリーズではありませんが、HP-NHR21/11というハイレゾ対応モデルで出してきたので、もしかして、という印象はありました。そこで今回、ハイレゾ対応とリケーブル対応という現在必須のスペックに対応しながら、DMM方式ドライバーにもこだわった新型を出してくれました。

    これら2機種は10月24日から2日間に渡ってオーディオショップ・フジヤエービック主催の恒例のオーディオ・イベント「秋のヘッドフォン祭2015」において、展示・デモされました。久しぶりの登場に驚いたユーザーもいたようでしたが、おおむね音の方は好評だったようです。市場での反応も楽しみな機種です。

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