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ヘーゲルからCDプレーヤー「MOHICAN(モヒカン)」を11月1日発売。価格は¥500,000(税別)。

型番の「MOHICAN」は小説『モヒカン族の最後(THE LAST OF THE MOHICANS)』から取ったもの。"ヘーゲル最後のCDプレーヤー"の意味合いで付けたものだそうです。

今時のCDプレーヤーとしてあり得ないほどシンプル。つまり本当にCD再生オンリーの単機能です。

独自にカスタムを施したCDオーディオドライブメカはサンヨー製で、オリジナルのサーボ回路により、正確な読み取り精度を実現するとしています。

特許技術「Sound Engine(サウンドエンジン)」を用い、ジッターを測定可能なレベル以下にまで減少するとしています。

DACには旭化成エレクトロニクスの「AK4490」を搭載。もちろん、DSDやハイレゾに対応した最新高級DACチップで、これでCDのみをデコードさせるのはとても贅沢な感じです。しかも、44.1kHz/16bitネイティブで変換。アップコンバート、アップサンプリングの類は排除しています。

アナログ段は同社の単体DAC「HD30」と同じ構成とのことで、高品位なもの。

アナログ出力はアンバランス(RCA)×1系統、バランス(XLR)×1系統、デジタル出力は75Ω BNC×1系統を装備。寸法はH430 × H100 × D290mm、質量は6.5kg

デジタル入力やヘッドホン出力さえ装備しません。ヘーゲルはハイレゾ対応DACや、DAC入力を装備したプリメインアンプを出しているだけに、このCDプレーヤーと潔さは驚きです。

CD専用ドライブの入手が難しくなっていることもあり、わざわざ専用品を作ったのは驚き。CD専用の高級メカがあた時代はとっくに終わっています。SACDを回せるメカニズムはもっと悲惨な状況でしょうか。

ただ、この価格で購入するのは、ピュアオーディオ愛好家くらいでしょう。やはり各種デジタル入力のあるCDプレーヤーのほうが利便性は高そうです。

どうでもCDがかかるプレーヤーは今でもいくらでもありますが、CD専用で音質を追求したものはさすがにほとんどないだけに貴重ではあります。

こうなると往年のCDプレーヤー名機も気になりますが、メカもピックアップも維持できないとなれば、そっちの中古というわけにもいかないでしょうし…。やはり価値ある選択肢でしょうか。