ヤマハは、最新バーチャルサラウンド技術の「DTS Virtual:X」にサウンドバーとして世界で初めて対応した「YAS-107」と「YAS-207」を7月下旬に発売します。

予想実売価格はサウンドバーのみの「YAS-107」が28,000円前後(税込)、ワイヤレスサブウーファーも同梱する「YAS-207」が43,000円前後(税込)。

HDMIは入力と出力を各1系統装備。4K/60p映像の伝送対応で、HDCP 2.2にも対応。HDR伝送もできます。HDMIに加え、入力端子として、光デジタル、ステレオミニのアナログ音声を各1系統装備。

「DTS Virtual:X」に対応しているのが最大の特徴。天井にスピーカー設置をせずに、高さ方向を含めたサラウンドを仮想的に再現可能なサラウンド技術です。前方、左右、後方に加え、高さ方向の音場もバーチャルで再現できる新時代のサラウンド。

サラウンドフォーマットは5.1chまでのリニアPCM、ドルビーデジタル、ドルビープロロジックII、DTS、5.1chまでのMPEG 2 AACに対応。ドルビーTrueHDはじめHDオーディオデコードには対応していません。

マルチチャンネルソースだけでなく、ステレオ音声入力時でもアップミックス機能により、バーチャル3Dサラウンドが楽しめます。さらに、低音を増強する「バスエクステンション」機能、人の声などを聴き取りやすくする「クリアボイス」も使用可能。5つのサラウンドプログラム(テレビ番組・映画・音楽・スポーツ・ゲーム)も装備。

Bluetooth受信にも対応。プロファイルはA2DP/SPP、コーデックはSBC/AACに対応。圧縮された音楽を再生する際に、失われた高域などを補いながら再生する「ミュージックエンハンサー」も搭載。専用アプリ「HOME THEATER CONTROLLER」でのリモコン操作も可能。

YAS-107のユニット構成は、両端に5.5cm径のフルレンジユニットを各1基、さらに2.5cmツイーターも各1基内蔵。その内側に7.5cm径のサブウーファーを左右1基搭載。内蔵アンプの最大出力は合計120W。別途サブウーファーを使えるようにサブウーファー出力も装備。

YAS-207のユニット構成は、左右に2.5cm径のツイーターを各1基搭載。そのツイーターを挟むように、4.6cm径ウーファー×2基を搭載。合計で2ツイーター、4ウーファー構成として低音を強化。アンプ出力は50W×2ch。さらに、16cm径のユニットを装備し100W出力のワイヤレスサブウーファーも付属。

何と言っても「DTS Virtual:X」でしょう。大掛かりなリアルサラウンドシステムでなくとも後方、高さまでも表現できるなら大いに期待。何しろライトユーザーはサラウンドに興味があってもリアルサラウンドのスピーカー配置は嫌がるわがままさを持っています。前方だけでのバーチャルサラウンドは限界があると言われながらも、ライトユーザーを満足させるにはこれを充実させるしかないのも現実。

今回の製品がHDオーディオに対応しないのもライトユーザー志向だからでしょうか。そういう意味ではより手軽なYAS-107こそ今回の製品コンセプトに合っているでしょう。後からでもサブウーファーは追加できる拡張性もグッドです。

サウンドバー業界がさらなる前進を遂げた記念的モデルとなるでしょうか?