2016年07月

    64AUDIO_ADEL_U-Series

    ミックスウェーブは、米64 AUDIOブランドより、ユニバーサルIEM「U-Series」4機種を7月23日に発売します。

    U-Seriesは以下の4機種

    ・「U12」¥OPEN(予想実売価格217,600円前後)
    ・「U10」¥OPEN(予想実売価格190,500円前後)
    ・「U8」¥OPEN(予想実売価格136,200円前後)
    ・「U6」¥OPEN(予想実売価格122,600円前後)

    いずれも、BAドライバーをモデル名の数字の数だけ使用した、高級ユニバーサルイヤホンです。

    ドライバー数とドライバー構成以外は共通点が多いのも特徴で、合理的な設計によるコストダウン効果が期待できます。このU-Series自体、同社のカスタムIEM「A-Series」のユニバーサルモデルとして開発されているため、すでに開発費用面でのコストメリットがあると言えます。

    いずれのモデルもデザインは同じで、ノズル部分に印字されるシリアル番号またはモデル名によって識別されます。

    また、「U-Series」には、聴覚を保護するモジュール「ADEL-S1 Auto Modules」もあらかじめ付属しているのも大きな特徴です。筐体に備えたポート部に特別なフィルターを搭載することで、音源によって異なる音圧を検出し、音圧を自動吸収するという独自のADELテクノロジーによって、リスナーの耳を守るというしくみ。

    ADEL-B1AutoModules


    外観の派手さや、モデルごとの差別化よりも、耳へのやさしさを優先した製品づくりには他のイヤホンメーカーとは異なる、ユーザーを守るという意識が強く感じられます。

    シリーズ末弟のU6は、低域×2、中域×2、高域×2のドライバー構成。周波数特性は10Hz~20kHzと、可聴帯域をカバー。最上位のU12でも同じ周波数特性ですので、これ以上のモデルを買っても、いわゆるハイレゾ対応のスペックではありません。

    インピーダンス:22Ω、出力音圧レベル:115dB/mWというのも特に気になるほどではありません。

    シリーズのなかでは最下位機になってしまいますが、一般的には十分に高級イヤホンです。実際、U6とU12を聴き比べても、それほどの違いを感じなかったという人もいました。

    高級イヤホンが活況を呈していて、BA型の多ドライバー化が激しいです。本シリーズも最上位はなんと12ドライバー!しかも他社からも続々12ドライバーや10ドライバー機が登場しています。

    さすがにソニー、シュアといった大手はここまでの競争?に参加していませんが、市場の動向次第ではありうるかも?というほどです。U6の6ドライバーだって、本来なら驚きのはずですが、何も思わないほど麻痺しています?

    とりあえず、本機くらいの構成と価格で十分、と思えるイヤホンだといいと思います。なにより、大音量で長時間イヤホンリスニングをすることで、耳を悪くしてしまったら元も子もありません。節度を持ったリスニング姿勢が大切です。

    64 AUDIOによる啓蒙活動に期待したいです。そのためにはまず、ADELテクノロジー搭載機や、U-Seriesがもっと売れないといけないですね?

    QAcoustics_2020i
    英国で最強のコストパフォーマンススピーカーとも言われるのがQ Acoustics。

    なかでも2000シリーズという最もエントリークラスのモデルが人気、評価とも(国外では)高いです。

    国内ではイースタンサウンドファクトリー(ESF)が代理店をしていますが、なぜか製品の扱いが安定しないことと、価格の上下が大きい点が気になります。

    現在も、2月に販売を停止していたQ Acousticsブランドの中級スピーカー「3000」シリーズの販売を9月3日に再開すると発表したばかりです。しかも大幅値上げ。

    それでも3000シリーズは発売するだけましです。2000シリーズに至っては現在、国内での取り扱い
    がありません。一日も早い取り扱い再開と、最小限の値上げ幅に抑えてほしいところです。英国の有名オーディオ専門誌WHAT HiFi?の年間アワードのステレオスピーカー部門で2年連続ベストバイを受賞という輝かしい実績がある2000シリーズなのですから、なんとかしてほしいですね。国内では宣伝しないせいか、知名度が高くないのが残念。しかもバジェット系ですから、本格的なマニアは知っていてもわざわざは買わないのかもしれません。

    2020iは2000シリーズの中核的機種である2ウェイ・ブックシェルフ機。小型機として適度な大きさであるので、デスクトップオーディオにもよさそうです。

    レンジを欲張っていないので、オケのスケール感とか、ハイレゾの高域の凄みとかはあまりないようですが、音楽に必要十分な帯域の再現力が高い方向性のようです。オーディオ愛好家のサブ機、音楽愛好家のメイン機にも向いています。

    木目の仕上げ、グロスホワイト、グロスブラックの3つの仕上げがあります。それぞれに魅力的な外観です。

    とにかく価格にしては音がよい、というのが高評価の理由ですので、評価は売値次第というところもあります。2万円台なら素晴らしいけれど、4万円台となるとちょっと…みたいな印象。

    現在手に入れるにはヤフオクなどの中古市場。この相場もESFの定価と販売状況に左右されます。2万円以下程度で入手できればよさそうです。

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    MONITOR AUDIO PL200

    生産完了オーディオ製品情報 Monitor Audio PL200 価格:¥945,000/ペア/税抜き 発売2009年

    同社のフラグシップライン“Platinum”のトールボーイモデル。他のモデルが2007年に発表されていましたが、本機は2009年に発表されました。

    同シリーズの最上位機PL300を小型化しながら、トールボーイならではのワイドレンジとスケール感を両立した優秀機です。

    ウーファーやリボン型ツイーー^の振動板に、高硬度・高効率ながら軽量なC-CAM(アルミ・マグネシウム合金)を採用しているのがシリーズ共通の大きな特徴です。前面バッフル、ベース、およびミッドレンジのハウジングに用いられている「ARC(Anti-Resonance Composite)材料」による鋳造パーツも特徴です。

    トゥイーターはリボン型で、振動板にはC-CAM合金をサンドイッチしたものを採用。NeFeBレアアース・マグネットを採用。極度に低い相互変調と歪率を実現し、ハイレゾに対応する100kHzまでの可聴外周波数をカバーしています。

    ミッドレンジドライバーには、さらに直線性を最適化し、歪を減少させるため、アンダーハング・ボイスコイルデザインを採用。高エネルギーのNeFeBレア・アース・マグネットと50mmの大型ボイスコイルにより、安定感の高い再生能力を実現。各ドライバーにはダイレクト・ドライブRDTコーンを採用

    キャビネットは木製ベニヤの多重積層構造。キャビネットのフィニッシュはエボニー(黒檀)とサントス・ローズウッドに11層のピアノラッカーコーティングを施した美しいもの。ピアノ仕上げもありました。前面バッフルにはベントレーの高級車やプライベートジェットなどのシートにも採用されている、Andrew Muirhead社によるストラススペイ革を用い、贅沢な外観と音質チューニングに寄与しています。

    2016年に“Platinum”シリーズはモデルチェンジ。本機もPL200Ⅱとなりました。内容の変更は大きく、フルモデルチェンジと言っていい内容です。

    ただ、PL200の完成度も高く、中古で安価に買えるなら検討に値する名機でしょう。


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    COWON_PLENUE_M2
    韓国のCOWONは、ハイレゾ対応DAP「PLENUE M2(PM2-128G-SL)」を8月中旬より発売します。直販価格は84,780円(税込)。

    PLENUE Mの後継機。PLENUE Mの基本設計と機能を継承しつつ、高音質化を図ったという新機種。

    外形寸法は117.3×69.0×13.4mm(縦×横×厚さ)、重量は188gと、PLENUE M(W64.5×H114.3×D13.4mm、170g)より少しだけ大きく、重くなっていますが、まだ十分コンパクトです。

    3.7型、480×800ドットのAMOLEDディスプレイを搭載。本体は、前面を除く全ての面に高強度アルミニウムを加工し、デザイン性を高めたFull Metal Unibody構造。美しさと音質的有利性を兼ね備えています。

    CPUはCortex A9 1.2GHzデュアルコア。内蔵ストレージ容量は従来の64GBから、128GBへ増加。最大128GBのmicroSDXCカードも利用できます。

    DACはPLENUE Mと同じくバーブラウンの32bit/DSDネイティブ対応の定番チップ「PCM1795」。TCXO(温度補償水晶発振器)も搭載。

    再生対応フォーマットは、DXD/FLAC/WAV/AIFF/ALAC(Apple Lossless)/APE/MP3/WMA/OGGなど多彩。 DSD は5.6MHzまでの再生も可能ですが、PCM 176.4kHz/24bitへの変換再生。PCMデータは192kHz/24bitまでそのまま再生可能。また、384kHzまでのDXDやFLAC/WAVの再生も可能ですが、ダウンサンプリング再生となります。PCと接続して、USB-DACとして使うことも可能。

    ステレオミニのヘッドホン出力と光デジタル出力を装備。DDCとしても使うことができます。ヘッドホンのボリュームは140段階でコントロールが可能。ヘッドホンの出力インピーダンスがPLENUE Mの3Ωから1Ωへと下がっているなど、ヘッドホンアンプ部にも手が加えられました。

    音質調整用に、JetEffet 7とBBE+を搭載。10バンドのイコライザーや、BBE+、Reverb、Chorusなどを調節できるユーザープリセットと50種類のレファレンスプリセットを用意するなど、音質重視のDAPとしてはかなり音質をいじれます。BBEを搭載するのは今では珍しいですね。昔はよくアイワのコンポ、ヘッドホンステレオについていました。

    バッテリー容量は3000mAhで、再生時間が約9時間(MP3)/8.5時間(24bit/96kHz/FLAC)。

    バッテリー再生時間が長いのもCOWONの特徴でしたが、音質重視のためか、若干短くなりました。それでもまだ十分な長さでしょう。

    全体に、最新のこの価格帯の海外メーカー製DAPとしては、やはり、バランスヘッドホン端子がないのが残念なポイント。しかし、それ以外にはあまり弱点はなく、DSDもネイティブなど、十分な内容です。

    同じ韓国のirriverに押されているようですが、COWONもDAPでは実績のあるメーカーです。小型のロングバッテリー機や、グライコの充実など、なぜか現在のDAP界では軽視される要素にしっかり取り組みながら、高音質機を適切な価格で継続的に出し続けている印象はあるので、決して過去のメーカーのイメージはありません。

    今後はバランスヘッドホン端子を装備したミドルクラス機(5-10万円程度)をきっと出してくれるのではないでしょうか?

    もちろん、本機もバランスヘッドホン端子に興味がなく、COWONのコンセプトと音質が好きな人には買いでしょう。ネット上では本機の音質に対する評価はとても高いように見受けられます。はやりの機能に惑わされず、本質的な良さがわかる人に向けた製品と言えそうです。

    Accuphase_DP-67
    過去に発売されていたオーディオ製品を紹介。Accuphase DP-67 アキュフェーズのCDプレーヤー。価格36万円。発売2003年。

    ΔΣ型D/Aコンバータを複数個同時に作動させ、変換精度やS/N比、ダイナミックレンジなどの性能を向上させるMDS(マルチプル⊿Σ)コンバーターを更に進化させた「MDS++変換方式」による高精度24bit D/Aコンバーターシステムを搭載。DACチップにはアナログデバイセズ社の24bitタイプ・AD1955をチャンネルあたり2基、計4基搭載しています。

    読み取りメカニズムはソニー製をベースにしたもののようです。

    デジタル入力も装備し、単体DACとしても使えます。アナログ出力にはバランス端子も装備しています。光と同軸の2系統のデジタル入力端子を装備し、サンプリング周波数は96kHzまで対応。また、デジタル出力も光、同軸の2系統。さらに、EXT DSP入出力端子も各1系統用意し、同社のデジタルイコライザ-を接続することで、デジタル信号のまま音場補正が可能です。

    アナログ出力にはデジタルボリュームを効かせられるので、プリアンプなしでパワーアンプに直結できます。

    アキュフェーズのCDプレーヤーとしてコストパフォーマンスの高い機種として人気がありました。現在でも十分に高音質にCDを楽しめそうです。また24bit/96kHz対応デジタル入力を備えるので、ハイレゾオーディオも楽しめるのも見逃せないポイントでしょう。
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