オンキヨーブランドから、ハイブリッド型イヤホン「E900M」を11下旬に発売すると発表されました。価格は実売4万円程度。
2つのバランスド・アーマチュア(BA)型ドライバーと6mm径のダイナミック型ドライバーを搭載したハイブリッド型のカナル型。
BAドライバーは専用チューニングされたもので、ダイナミック型ドライバーは専用開発。ドライバーの相互干渉を排除するために独立構造の音導管を備えています。クロスオーバーネットワークも内蔵。
再生周波数帯域は5Hz~40kHzでハイレゾ再生対応となっています。
ケーブルはMMCX端子採用で着脱も可能。通話切り替え機能付きのリモコンマイクを備えます。ケーブルはOFCツイストケーブルで、長さは1.3m。
イヤーピースは、通常のシリコンタイプ(S/M/L)に加え、Comply製のイヤーピースも3サイズ同梱。専用ポーチも付属。
出力音圧レベルは107dB/mW、インピーダンスは16Ω。重量は53g。
オンキヨーは同時に左右分離型完全ワイヤレスイヤホンW900BTも発表。価格も同じでした。従来ならば、ワイヤレスのBluetoothイヤホンは、音質面の問題もあり、あまりイヤホン愛好家のメインにはならない印象でした。Bluetoothイヤホンは一般ユーザーには人気ですが、あまり高価(万単位のもの)は興味を持たれていなかった感じです。
ところが、イヤホン端子のないiPhone7が発表され、しかもアップルが純正ワイヤレスイヤホンAir Podsを16800円と、一般の人からするとかなりの価格で出したことは、イヤホン界の状況を一変させる力があります。
本機は従来からのイヤホン愛好家向けとなり、W900BTのほうが広く一般ユーザーにも興味を持たれるような反応の違いが生まれそうです。
メーカーも今後はワイヤレスイヤホンにばかり開発の力を入れなければならなくなるのでしょうか。それもまた不安です。本機E900Mはハイブリッド構造の音響開発だけで18カ月以上の時間を費やしたという労作ですし、それだけの音質的成果もありそうです。こうした手間は有線イヤホンに今後かけられるのでしょうか?
本機はオンキヨー発のハイブリッドイヤホンですが、これが最初で最後のハイブリッドイヤホン、などとならないことを祈ります。