スピーカー


    Contour S1.4(2003年)と、その特別版で限定モデルのContour S1.4 LE(2014年)。

    Contour 最小のブックシェルフ機。大口径アルミボイスコイルを備えたMSP17cmウーファーと新ESOTECと呼ぶソフトドームトゥイーターによる2ウェイ。フロントバッフルには吸振材を介してメタルプレートが取り付けられ、ユニットはここに装着。またトゥイーターは別のベースプレートにマウントされ、メタルプレートがぴったりはまるように精密な加工が施されて一体性の高い構造を採っているのも特徴。ウーファーを上にした倒立配置になっているのも一見してわかる特徴です。

    LEではさらに、「Bubinga High Gloss(ブビンガ・ハイ・グロス)」「Walnut Special(ウォルナット・スペシャル)」「Mocca High Gloss(モカ・ハイ・グロス)」という3種類の特別仕上げから選択可能。

    内部ワイヤリングに高品質OFC(無酸素銅)製カッパー・ケーブルを採用するなどの変更も実施。また、クロスオーバーは「Consequence Ultimate Edition」および「Confidence Platinum」で採用されている高品質デバイスを使用。

    いずれも、高級ブックシェルフ機として高い評価を得ていました。

    2016年、“CONTOUR”シリーズはモデルチェンジ。本機に相当する機種はCONTOUR 20となります。新規に開発されたミッドレンジ/ウーファーユニットの採用を中心にかなり大きな変化があるようです。

    キャビネットの形状もスクエアから流線型に変更。これは大きな違いです。

    こうなると以前のDYNAUDIOが好きだった人は、旧機種のContour S1.4が欲しいという方もいそうです。

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    オーディオ製品データベース的情報。ダイヤトーンのスピーカー・DS-5000 価格49.5万円(税別・一台) 発売1982年

    低域には40cmコーン型ウーファーを搭載した4ウェイ・バスレフ型の大型フロア型スピーカー。中低域には25cmコーン型ミッドバスを搭載、中高域には6.5cmドーム型ミッドハイを搭載、高域には2.3cmドーム型ツィーターを搭載。

    低域、中低域にはアラミッドハニカム振動板を採用。中高域振動板にはD.U.D.ボロン・ダイアフラムを採用。高域
    振動板には中域同様にD.U.D.ボロンドーム・ダイアフラムを採用。さらにサスペンションに高分子ダンピングシートを芯材として繊維膜を両面に配したサンドイッチ3層構造とすることで高速応答性と過渡特性向上を実現。

    バッフル板には良質のラワン合板の直交貼り合わせを施し、その他の部分にはカナダ産の針葉樹材2プライ・パーティクルボードを使用しています。また、バッフル板中央にはソリッド・ウォルナット材を埋め込んでいます。

    入力端子は2組の端子を設けており、バイアンプ接続が可能。

    別売りで専用開発スタンドDK-5000がありました。

    発売当時は夢のスピーカーとして垂涎の的だったようです。評論家のなかにも使っていた人がいたようです。

    ジャパニーズ4344とも呼ぶ人がいました。ダイヤトーンで唯一低音が量的に十分出るスピーカーと評する人もいます。カタログ上では20Hzから出ている低域レンジの広さ。4Wayですので、定位などチョットぼやける感じ、でも、面積で押し出す低音は魅力という人もいます。やはりスケール感、低音が魅力のようです。

    アンプの使いこなしにはバイアンプなど物量が必要なようです。

    音はいいとしても、ツイーターが剥離して使えなくなることがある一方、メーカー自体では修理していない、という大きな問題はあります。また、ウーハー、スコーカーのクロスエッジ(布)専用の軟化剤+維持剤を使って、エッジを維持することも必要でしょう。

    ダイヤトーンの振動板で割れるのはB4Cピュアボロン振動板、剥離するのはボロン化チタン振動板、どっちも大変です…。

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    オーディオ機器データベース的情報。ATCのスピーカー・SCM35 価格:¥600,000(税別・ペア)

    同社のパッシブ型の3ウェイトールボーイシステム。ユニット、ネットワーク共に、より新しいSCM40(2006年)と同じ。トライワイヤリング対応の3点スパイク支持置き。

    音は厚みと切れを両立しているとの評もありますが、おそらくアンプを要求するというこのメーカーの難しさはあるのでしょう。全く同じ機種ではありませんが、SCM40の鳴らし方については2chなどに情報があるので参考になるかもしれません。SCM40よりは現在は目立たない過去機種になるだけに中古狙いとしては面白いのではないでしょうか。ユニット、ネットワークに変更なく新モデルになったのは完成度の高さを示していると言えるでしょうし。

    「厚みと深みがあり、音の芯がしっかりとしている緻密な音だ。音像にもしっかり密度がある」とは傅信幸氏の評価。

    ヤフオクでの中古取引例
    220,000 円 1 13年4月29日 ユニット、エッジ、バランスは正常です。素晴らしい音で鳴っています。外見は目立つようなダメージは有りません。美品の分類に入ると思います。写真には有りませんがネットが有ります。穴、ほつれ、日焼けも有りません。ネットの裏側に薄汚れはあります。スパイクが欠品しています。
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    ユキムは、独ELACのスピーカー新シリーズ「Debut Line(デビュー・ライン)」を11月21日より発売します。

    Debut Lineは、かつてTADやKEFでスピーカー開発を手がけたエンジニアのアンドリュー・ジョーンズ氏が2015年にELACへ入社して開発したスピーカー。

    ELAC伝統のJETツイータやクルトミューラー製コーンウーファーではなく、新デザインのツイーターとウーファーを開発し採用するなど早速、アンドリュー・ジョーンズ氏ならではのスピーカー作りが反映されています。ユニット開発だけでなく、最終的なサウンドの決定にもジョーンズ氏が加わっているなど相当な力の入れようです。

    ここではシリーズ末弟ながらも、「世界中の手頃な価格帯のスピーカーの中でも最も価値のあるサウンドを再現するモデル」とアピールする意欲作のB5を紹介。価格は55,000円(ペア)。

    新デザインのツイーターとウーファーを採用。ELAC初となるアラミドファイバーを用いた新ウーファーは、強度の高さと軽さが特徴。1インチのクロスドームツイータには新デザインのウェーブガイドを採用。

    5.25インチ(約135mm)ウーファーをB5は採用。ウォーヴン・アラミドファイバーを使用し、優れた硬さと軽さの比率を追求し、従来のポリプロピレンやペーパーコーンを超える減衰特性を実現したとしています。

    ツイータ部には、楕円形の「Deep-Spheroid Custom Waveguide」を採用。外部要因から干渉されないダイレクトなコントロールを可能にし、エンクロージャーの回折からツイータ表面を守るとしています。

    「B5」の再生周波数帯域は46~20,000Hzで、クロスオーバー周波数は3,000Hz。インピーダンスは6Ωで、感度は85dB(2.83v/1m)。キャビネットはMDF製でブラックのグロス仕上げ。外形寸法は200W×324H×222Dmm。質量は未定。

    なお、上位機の「B6」が70,000円で同時発売。両モデルの大きな違いはウーファーのサイズで、B5は5.25インチ(約135mm)、B6は6.5インチ(約165mm)。それにともなう全体のサイズの大きさ。

    オーディオ機器としてはエントリークラスのスピーカーながらも、昨今、このクラスのブックシェルフ機は、PCオーディオ用のデスクトップ用途への需要もあり、スピーカーメーカーにとっては大変重要なクラスとなっています。

    それだけに、エラックの今回の新シリーズのブックシェルフ機2機種も、単なるエントリークラススピーカーとはいかない戦略モデルと位置づけされているようです。そうでなければ、これからのオーディオ界では生き残っていけないでしょう。

    たとえば、KEFもQ300などのエントリークラスブックシェルフで大きな存在感を放っていますし、もっと低価格とはいえ、DALIのZENSOR 1などもベストセラー機になっていて、DALIというメーカー自体の存在感を高めています。

    ですから、今回のELACも否が応にも力が入るはずです。ELAC自身のこれまで積み上げたものを止めてまで、アンドリュー・ジョーンズ氏を招聘して開発、というのはその現れでしょう。アンドリュー・ジョーンズ氏は小型スピーカーでも実績があるだけに期待できそうです。

    ではありますが、本機の新ユニットについて、あまり写真を使っての詳細な解説はないようなのは気になります。

    ELACは2016年に90周年を迎えます。これを記念した最高グレードの新しいフラッグシップスピーカーの発表も予想されます。そこにもアンドリュー・ジョーンズ氏が関わるのでしょうか?

    オーディオ機器データベース的情報。ダイヤトーンのスピーカー・DS-A7 ¥94,000(ペア・税別) 発売1995年2月

    ダイヤトーン工房50周年記念作品の第3弾として、DS-A3の基本設計を踏襲して設計されたという2ウェイ・ブックシェルフ型のバスレフ機。コストパフォーマンスの高さも狙っています。価格は4倍ほど違いますが、大きな違いはエンクロージャーの素材と大きさです。

    4cmツィーターは、アラミド繊維によるコーン型でDS-A3、A5と基本的に共通。一方、ウーハーは16cmコーン型で、アラミドハイブリッド振動板(有機繊維のアラミドと有機繊維アモルファスシリカの混繊)で、これはZAシリーズの流れからきています。バッフル版は通常のブックシェルフ型なら15mm程度ですが、42mmもあります。ユニットは42厚のバッフルに取り付け。入力端子にはバナナプラグにも対応した金メッキ端子を採用したシングルワイヤリング型。

    スペック上は現在のハイレゾPCオーディオに対応するに十分なものを持っていますし、大きさ的にも現在はこうしたスピーカーの需要は多いとは思いますが、その時期までダイヤトーンは持ちませんでした。

    しかし今なら本機の能力はハイレゾをデスクトップオーディオで楽しむ人になど生かせそうです。皮肉な気がします。別売りスピーカースタンドに対応しているのでフロア使いのほうがいいのかもしれません。

    以下のヤフオク実例を見ると、結構大事に使われて外見もユニットもエッジもきれいな中古がまだあることがわかります。きれいな動作品で4万円程度で買えるようです。

    しかしながらほとんどのDIATONEは経年経過とともにエッジが硬化していきます。特に本来の能力を十分に発揮できるようにする為にはエッジを柔らかくすることが必要でポイントです。具体的にはエッジの柔軟剤を塗布し、ダンプ剤であるビスコロイドを除去するなどです。できる人は自分でやるか処理済みの中古を買うといいと思います。

    エッジ処理の例:背面バッフルを外して、エッジの裏側からダンプ剤のピスコロイドを3回に分けて除去し(背面から除去しないと時間の経過でまた硬化してきます)、液体ゴムを塗りこんで、これも一度乾かした後、余分な部分を除去。又、ダイヤトーンエッジ軟化剤を入手し、フロント部分からも軟化作業を行います。ツィーターは前からしか作業ができません。

    ヤフオクでの取引実例から。2014年
    39,500 円    50件    11月25日
    ☆動作
    アンプに繋ぎ音出し動作確認しております。
    各ユニット全て良い音で鳴っております。動作に問題ありません。

    ☆状態
    全体的に綺麗な状態です。
    各ユニットにヘコミや破れなどの傷みはありません。
    サランネットもホツレや穴など無く良い状態です。
    あくまで中古品となりますので、若干程度のコキズや使用感はご了承下さい。

    (コキズ=2mm3mm程度のキズを指します。)
    (使用感=通常使用に伴う若干のスレキズ等を指します。)

    ☆発送
    西濃運輸 全国一律1300円×2個口 【DIATONE DS-A7】の続きを読む

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