プリメインアンプ

    オーディオ製品データベース的情報。アキュフェーズのプリメインアンプ・E-305 価格は28万円(税別) 発売1991年

    E-305(1987年)の後継機。パワーアンプ部は出力段の素子にMOS-FETを3パラレルで採用、AB級で8Ω負荷:130W/ch、4Ω負荷:180W/chの出力。ちなみに、E-305はバイポーラ・トランジスタでした。

    大型パワーメーターを装備し、シーリングパネルと、サイドウッドも装備。リモコン装備。

    トーンコントロール、フォノMM/MC入力装備、プリ・パワー分離使用可能、バランス入力2系統を含むライン8系統の入力と、テープレコーダー2系統入力、スピーカー出力2系統。

    現行のアキュフェーズ300番台のプリメインアンプと違い、MOS-FETを採用していることが魅力。2015年現在、本機のクラスに相当する機種はE-370です。出力は150W/ch(4Ω時)、100W/ch(8Ω時)。バイポーラ型大電力トランジスターのパラレル・プッシュプル出力段。ボリューム回路には、アキュフェーズお得意の独自の高精度ボリューム・AAVA方式を使っているとはいえ、アンプの規模としては小さくなっています。

    ちなみに、AB級でMOS-FETを3パラレルで使っている現行はあって、E-470です。出力は4Ω時で260W×2、8Ω時で180W×2。価格は50万円(税別)。価格がかなり上がっています。

    現行製品はAAVAボリュームなどかなり内容は新しくなっていますが、パワーアンプ部の構成としては本機もなかなか魅力的に思えます。

    なお、E-305Vは、オリジナルのボリュームが供給不可能になったとのことで、交換が必要な場合、代替品になるとのことです。

    パワーMOS-FETを使っているアキュフェーズのプリメインは少なく、しかも本機のように30万円以下の価格のものはさらに少ないので、貴重とも言えます。

    うまい使いこなしとして、本機の古いタイプのボリュームを使わず、プリアウトつきのUSB-DACなどとメインイン入力で接続するというのもいいかもしれません。 【Accuphase E-305V】の続きを読む

    デノンは、Dolby Atmos/DTS:X対応の7.2ch AVアンプ「AVR-X4200W」を10月中旬より発売します。価格は150,000円(税抜)。

    2014年発売の「AVR-X4100W」の後継機。AVR-X4100Wはドルビーアトモスのみの対応でしたが、AVR-X4200WはドルビーアトモスとDTS:Xの両方に対応するのが主な違い。なお、なおDTS:X対応はファームウェアアップデートにより行う予定となっています。

    映像面では同社ミドルクラス機として初めてHDCP2.2に対応。4K/60pのパススルーが可能で、BT.2020やHDRなどの最新映像規格にも対応。HDMIは8入力/3出力を搭載し、いずれの端子もHDCP2.2に対応。きたるべきUHD-BDにも対応する準備を整えています。

    最大出力235Wのアナログ・ディスクリート7chアンプを搭載し、プロセッシングは最大9.2chに対応。なお、アトモスの「5.1.4」「7.1.2」は2ch外部パワーアンプとの接続が必要となります。新たに、外部パワーアンプをフロントL/Rチャンネルにアサインすることが可能になる機能が追加されています。

    DSP部には、アナログデバイセズ社製32bitフローティングDSP「SHARCプロセッサー」を4基搭載。これを核に、全チャンネル同一レスポンス・同一クオリティーとなるように各回路を構成・チューニングする、デノンの伝統のサラウンド回路である「D.D.S.C.-HD」を最新仕様として搭載。

    16bitなどの信号を、24bit精度に拡張。デジタルデータをハイビット化により元のアナログ波形に近づけ、微細な音の再現能力を高めるというおなじみの「AL24 Processing Plus」、DENONの対応機器でのジッターフリー伝送技術「Denon Link」などこれまで同様のデノンのAVアンプの技術の搭載や、音場補正技術「Audyssey MultEQ XT32」も搭載。「Audyssey MultEQ XT32」は、アトモス/DTS:X対応も同時に実現。

    前モデルでは24bit DACを搭載でしたが、本機では現フラグシップ機AVR-X7200WAと同シリーズの、旭化成の最新世代32bitDACを採用。高調波歪、DNR、SNRなどの点で大幅にスペックアップしたとしています。

    ネットワーク機能はDLNA1.5に準拠、192kHz/24bitまでのWAV・AIFF・FLAC、96kHz/24bitまでのALAC、2.8MHz DSDの再生に対応し、PCオーディオ機能としても十分に充実。FLAC、WAV、AIFF、ALAC、DSDのギャップレス再生にも対応。同様の音源をUSBメモリー経由で再生することも可能。AirPlay、iPhone/iPodとのデジタル接続、インターネットラジオなどの機能も装備。前モデルから引き続き、Wi-FiとBluetoothも搭載。プロファイルはA2DP 1.2、AVRCP 1.4を、コーデックはSBC/AACをサポート。さらにあらたにワイドFM対応チューナーも装備。

    iOS/Android対応の操作アプリ「Denon Remote App」からの操作にも対応。

    パワーアンプ初段の差動増幅段に特性のそろった2つのトランジスタを内包した、デュアル・トランジスタを採用。また、大容量カスタムブロックコンデンサーを採用。全周波数帯域の表現力/再現性の向上を実現したとしています。電源容量もAVR-X4100Wが12,000uFであったのに対し、AVR-X4200Wは15,000uFと大きくなっています。パワーアンプ出力段の保護回路にパワートランジスタの温度変化をリアルタイムにモニターする回路を備え、従来の電流リミッタ回路を排除。アナログアンプとしての基礎能力の向上も図られています。

    デジタル回路用の電源には、上位機で採用された最大3倍の高速駆動を行うスイッチング電源「Hi-Speed SMPS」を新たに採用。これもアナログ回路への悪影響を減少できるので、メリットは大きそうです。

    筐体構造においては、歴代のデノンAVアンプ同様「ダイレクト・メカニカル・グラウンド・コンストラクション」を採用。

    HDMI端子は8入力(フロント1)、3出力を搭載。アナログ映像入力端子はコンポーネント×1、コンポジット×2、音声入力はアナログRCA×4、同軸デジタル×2、光デジタル×2を搭載。音声出力は13.2chプリ×1、ゾーンプリ×2、ヘッドホン×1を搭載。外形寸法は434W×167H×389Dmm、質量は12.6kg。

    DTS:X、HDCP2.2に対応がAVアンプとしての新たな魅力。DAC/ネットワークプレーヤーとしても使う人にとってもまずまずの機能性。アナログアンプ部分の基礎が前モデルよりも確実に向上しているように見えるのも大きいと思います。DSDはPCM変換での再生の模様。DSDは5.6MHzにも対応していればなお良かったでしょう。

    AVアンプの物量は同じ価格でも減少傾向のモデルチェンジが他社では多いなか、今回のDENONのモデルチェンジは結構いい方向に行ったように見えますが、いかがでしょうか。


    オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパンは7月29日、オンキヨーブランドからハイレゾ対応ネットワークステレオレシーバー(チューナー内蔵プリメインアンプ)「TX-8150」を発表しました。8月下旬発売で価格は6万4800円(税別)。

    アンプ部の定格出力は100W×2ch(6Ω)、最大出力は140W×2ch(6Ω)のプリメインアンプ機能を核に、無線LAN機能を内蔵し、NASなどに保存した音楽ファイルをLAN経由で再生可能なネットワークオーディオ機能、USB端子も備え、USBメモリなどに保存したファイルも再生できる機能、Bluetooth受信、AirPlayにも対応。

    サイマルラジオサービス「radiko.jp」や、世界中のインターネットラジオが聴ける「TuneIn」も受信可能なインターネットラジオ機能、そして、FM/AMチューナも備えます。

    入力端子は光デジタル×2、同軸デジタル×2、アナログ×6、USB。MM型カートリッジのレコードプレーヤーと接続できるPhono入力も装備し、DAC内蔵のアナログプリメインアンプとして機能します。チューナー内蔵プリメインアンプなので、伝統的にレシーバーと呼ばれるものですが、上記のように超多機能な現代最先端のアンプです。

    ネットワークではMP3、WMA、WMA Losslessに加え、FLACやWAVの192kHz/24bit、Apple Losslessの96kHz/24bit、DSDの2.8/5.6MHzのネイティブ再生が可能。USBの場合はWAV・FLAC96kHz/24bit、DSDは2.8MHzまで対応。

    DACには、旭化成エレクトロニクス製の384kHz/32bit対応プレミアムDAC「AK4452」を採用。

    オンキヨー独自のワイドレンジ技術でおなじみのWRATも導入。珪素鋼板シールド材を使い、リーケージ・フラックスを低減したハイパワーEIトランスや、8,200μFの電解コンデンサー×2基など、強力な電源回路も搭載するなど、アナログプリメインアンプとしての物量もつぼを押さえて投入し、基本性能も充実させています。

    無線ルーター使用前提で、無料のアプリ「Onkyo Remote」を使ってAndroid端末やiPhone/iPod touchをリモコンとして利用できる便利機能も対応。

    外形寸法は435W×149H×328Dmm、質量は8.6kg。

    TX-8050の後継機で、PCM系が96kHz/24bitから192kHz/24bitまで、DSD非対応からDSDの2.8/5.6MHzのネイティブ再生対応へとグレードアップしたのが大きな違いでしょう。Bluetooth受信、AirPlayにも対応したのも新機能。DSDネットワーク再生をネイティブで、アンプを別に用意せず楽しみたい人には特におすすめできそうな機種です。

    ただ、よく見ると、これぐらいの機能は最近の8万円クラスのAVアンプにも備わっています。オンキヨーでもそうです。そういうAVアンプからマルチチャンネルアンプ分と映像関連機能やHDMI端子を抜いて出来たような機種にも見えます。ただ、2chステレオしか楽しまないユーザーにとってはAVアンプの機能はムダなので、本機のような機種の存在価値はあるでしょう。

    パイオニアと一緒になった効果や影響はこの機種の内容からは読み取れません。いまのところ、これまでのオンキヨーのノウハウの延長線の機種に見えます。

    :ONKYO:プリメインアンプ

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