ローランド(Roland)、V-MODAを買収。
ローランドは、米V-MODA社の株式を70%保有し、子会社化したことを発表しました。今後はフラッグシップ機「Crossfade M-100」やBluetooth搭載「Crossfade WIRELESS」などV-MODAブランド製品をローランドが販売します。
V-MODAは人気DJのVal Kolton氏により2005年に設立されたヘッドホンメーカーです。EDMやロック等が合うヘッドホンとして知られる「Crossfade M-100」をはじめとするヘッドホン/イヤホンを展開しています。ハウジングに六角形の外装パーツを採用しているのも特徴で、製品デザインは、イタリア・ミラノの子会社が行なっているなど、外見の独創性とファッショナブルな面でも知られていました。
デザイン優先のおしゃれアイテム的なヘッドホンメーカーかというとさにあらず。デュアルダイヤフラムドライバーを採用するなど、技術面でも注目点の多いブランドです。音漏れを最小限にするという独自技術「V-PORT V3 Airflow System」構造も見逃せません。
フラッグシップの「Crossfade M-100」ヘッドホンは米国防総省のミルスペック(MIL-STD-810G)に準拠する高い耐久性を備えるというのも驚きです。
V-MODAは設立以来、なんと300万台以上のヘッドフォンを販売。これまで、ハウジングをカスタマイズできるモデル('11年)、クラウドソーシングで製品化('14年)、3Dプリンタでデザインしたモデル('15年)など、今では珍しくありませんが、発売当時は極めて先進的だった内容、手法を次々と取り入れてきたのも注目です。
今回の子会社化でも、V-MODAのVal Kolton CEO自体は変わらないそうですので、今後もV-MODAの独創性と高い品質は維持されそうで何よりです。
今後もさらにヘッドホン市場を活性化させる驚きのアクションを取り続けて欲しいものです。ただ、ベンチャー的な冒険的なコンセプトの維持ができるのかはちょっと気になります。静かに見守りたいところです。